投稿

2月, 2026の投稿を表示しています

NTLハムレット

イメージ
↑めったに撮らないけど他の人が撮ってたから撮ってみた ヒラン・アベイセケラ主演NTLハムレット見てきたよ。 見る前に光文社の新訳ハムレット読んでたけどぜんぜん覚えてないシーンいっぱいあってワロタ。おれたちは雰囲気でハムレットを見ている!!!! NTLのキャストとか全然予習してなかったんでびっくりしたんですけど、ホレイシオが女性でした。 ヒランアベイセケラのハムレットの独白はスタンドアップコメディみたいだな〜と思ったんだけど、ものすごく感情的で時折涙を見せながら独白する。 ブロックバスタービデオのトレーナーとか着ていて、かなり普通のその辺にいる若者が苦悩してるっぽいんですよ。 ナイーブな青年、優しく、父の死に苦悩する青年、という雰囲気なので、 えっ!このハムレット、オフィーリアを冷たくあしらうやつ、やるんすか!?と思ったけどやりました。 えっ!!ポローニアス殺せますか!?と思ったけど殺しました。 えっ!!ローゼンクランツとギルデンスターンが死ぬよう仕組んで「まあしゃなしですわ」みたいな態度とるんですか!?と思いましたがやりました。 なにせこれはハムレットなもので…… あっでもポローニアスを殺した後、クローディアスの前に引き出され、はじめは狂気のふりをしているんだけど、護衛にすごまれて「あっ、言う言う!」みたいな感じですぐ言ったのにちょっと笑ってしまった。笑っている場合ではない。 オフィーリアほんとによかったな。オフィーリア小豆色の芋ジャーとか着てたもん。めっちゃいいな。 オフィーリアって基本的に幸薄の美女というイメージあるけど、結婚式のシーンで兄と父とふざけたりしていてかわいかった。 狂気のオフィーリアのシーン、天使の羽の飾りをつけて、元気いっぱいに走り回って狂ってるのよかったです。お歌うまかった。 なんか、狂うオフィーリアが自傷しまくってるやつを見てめちゃくちゃビビった覚えがあるので……(METオペラのハムレットが多分そうだった) 兄のレアティーズもよかった。父が死んでフランスから帰国してきたときMA-1みたいな服でよかった。普通の若者だ。 最後の決闘のシーンはめちゃくちゃフェンシングでした。面とかちゃんとつけて戦ってました。 クローディアスを倒すシーンで、レアティーズがクローディアスを押さえ込んでハムレットをアシストしていて良かった。ナイスアシストでした。 クロー...

トレイン・ドリームズ

 Netflix配信「トレイン・ドリームズ」を見る。アカデミー賞の作品賞、脚色賞、撮影賞、歌曲賞にノミネートされているからミーハー心である。 主人公と物語の語り手は独立してる。主人公のロバートは、親もなく目的もない男だったが、恋に落ち、妻と娘のために木ひきとして期間労働者をやっており、それがものすごいスケールの映像美で描かれています。 ロバートの愛と喪失、そして人生への納得みたいな話。めちゃくちゃ詩みたい。飛行機に乗って下を見渡すシーンも、ラストも好きだった。 年嵩の木ひき・アーンとのやりとりが好き。自分よりずっと歳上の木を切るんだから魂がこたえないはずないっていうの好きだった。 商店の男性……ネイティブアメリカンぽい人が、ロバートの様子を見にきてくれるのいい 。友達っぽい関係だけど、もっとさっぱりしていると言うか。善の人だ。 「モンタナの目撃者」で見たような、観測所にいるトンプソンもめちゃいいですね。良かった。 喪失した者と喪失した者がそれを開示して一瞬響き合うけど、それだけなんだよな

君のクイズ

読みました。小川哲!!!! なんか賞とかとってるんですよね……と思って今調べたら、 日本推理作家協会賞をとっているらしいです。そうなんだ。(SF以外の賞知らなすぎて興味なくしてるやん) 生放送のクイズ番組の決勝戦。クイズプレイヤーの三島玲央は優勝賞金1000万円をかけてクイズに挑んでいた。対戦相手は知性派タレントの本庄絆。 七問先取の早押しクイズで互いに六問正解し、優勝を賭けた問題で対戦相手の本庄絆は問題文を聞かずにボタンを押し、正解する。 三島玲央は、彼が何故問題文を聞かずに正解出来たのか、というクイズを解くことにする。(あらすじ) 競技クイズのことそないに知らないし、クイズに興味もないけど面白かったです! エンターテイメント〜! って感じの小説でした。 一人称小説で、時間がスパゲッティのように引き延ばされ、現実では1秒ぐらいだろうという瞬間にも、三島の頭のなかは忙しなく正解を求めてフル回転して、記憶の引き出しを開けまくっている、そんな様がとてもおもしろい。 本編後に「僕のクイズ」という作品が入っており、これは三島がクイズ番組の帰りに一緒にタクシーに乗った富塚の一人称小説なんだけど、そこで描かれる三島がいいやつそうでなんかいいなって思いました。 一人称小説って、その人がいいやつなのかどうかわかんないんだなと思った。「いいやつそう」という印象は、他人の視点があって初めて気がつくことなんだな〜。 「君のクイズ」、野田彩子がコミカライズしているのは知っていたので、クライマックスにこれ野田彩子の絵で見た〜いというシーンがあり、うを〜! これを書いてもらったらめちゃくちゃ気持ちいいだろうな〜! と思った。 そして、公開されている1話を読んできたんだけど、なんというか、小川哲の書く人間のなんともインテリぽい雰囲気が消えてていいなと思った。 原作の三島は東大出てそうなんだけど、マンガの三島は関西で例えると龍谷大学ぐらいにいそうじゃないですか…… 三島がゾーンに入り、ノリツッコミよろしく1人で出題し1人で回答する、というような脳みそのなかのシーンをテレビ風テロップでまとめてくれてるのめちゃくちゃわかりやすくてすご〜いと思った。 小説とマンガって全然違う技術だな… https://ourfeel.jp/episode/2550912965442737486

あなたが帰ってこない部屋(ALL THE ENMPTY ROOMS)

 Netflix配信、2026年アカデミー賞短編ドキュメンタリー映画賞ノミネート「あなたが帰ってこない部屋(ALL THE ENMPTY ROOMS)」を見ました。 ドキュメンタリー詳しくないから、アカデミー賞ノミネート作とかはちょっと見ようかなと言うきっかけになって良い。アカデミー賞はカスや!と普段言っているくせに、我ながら調子がいいやつである。 「あなたが帰ってこない部屋」は、学校の銃乱射事件で被害者となった児童や、学生の部屋を撮影する記者に密着したドキュメンタリーです。 主のいない部屋って、不在の存在がデカすぎる。なんかレトリックみたいになっちゃってますけど、そうとしか言いようがない。 帰ってこない部屋の主が、どんな趣味で、なにを楽しみにしていたのかと言うことを部屋から読み取ることが出来てつらすぎる。 主のいない部屋を維持する家族たちのことを思うとつらい。「泣きたくなったときは、ここに来て泣きます」とインタビューで言ってるのを聞くとつらい。 銃乱射事件のニュースって、センセーショナルな事件の全貌や、犯人の背景、誰かが勇気を持って行った英雄的な行動を称える、みたいな話になりがちですが、 亡くなった人がいて、その人には名前があって、家族があって、生活があったことを目の当たりにするととてもつらい。 これを見たあとで、行けるかと思って(無理だろ!)2021年アカデミー短編アニメーション映画賞の銃乱射事件で子供を亡くした夫婦を描く「愛してると言っておくね(If Anything Happens I Love You)」を見たら、涙の海で溺れてしまいました。 銃乱射事件って、本当に最悪で……

パスト ライヴス/再会

 めちゃくちゃ好みの話だった! なんでもっと早く見なかったんだろう……!! 「韓国人はノーベル文学賞が取れない」というセリフが冒頭にあり、「取りましたよっ! これハンガンがノーベル文学賞取る前の映画か!」と思った。 そして、アメリカと韓国で離ればなれになったノラとヘソンが連絡を取るときのSkypeの着信音が懐かしすぎてウワーーーッとなった。 離ればなれになってから、20年の時を経て、韓国での幼馴染ヘソンと再会するノラ。 ノラはすでに結婚していて、ヘソンと再会することを心配しながらも止められないノラの夫のアーサー。 アーサー、めっちゃけなげじゃない!? 韓国の幼なじみからしたら自分は邪悪なアメリカ人夫だ、とか、君は寝言で韓国語を話している、君の心には自分が踏み入れられない場所がある、と語るの、わーーーんアーサー!! ノラと、アーサーと、ヘソンの3人でご飯を食べに行き、バーに行く。 ヘソンは、ノラと結ばれなかったことを後悔しているが、ノラはヘソンを諭す。 ノラとヘソンは縁があって今隣に座っている。今世では結ばれる縁ではなかった、前世では袖が触れ合って、恋人だったかも、王妃と従者だったかも、さえずる鳥と、鳥が止まった枝だったかも。 ↑ロマンス過ぎるよ~~~~~!!!!大好きなシーンだ。 メッッッチャ三角関係の上澄みたいな味する!!!! ありがたい!!!! 初恋の亡霊を殺すのって難しいねえ。 繰り返し袖振り合うも他生の縁という話をしてくれる。 韓国人のヘソンと、東アジア的な価値観を持ちながらもアメリカに適応して生きているノラと、アメリカ人のアーサー。 それぞれを結ぶのは「縁」なんですよねえ!!ノラの隣にアーサーがいるのも縁だし、アーサーとヘソンが出会ったのも縁だし。 いや~ほんとめっちゃよかった、もっと早く見れば良かった。 Netflixで配信してる「隣の国のグルメイト」で、「サムギョプサルは韓国人全員好き!」と言っていたんですけど、 ヘソンが友達と集まってるのは毎回サムギョプサル屋さん? なので、なるほどね!?と思いました。

ジェイ・ケリー

 Netflix配信。ノア・バームバック監督。 有名俳優であるジェイ・ケリーが人生を見つめ直すといういわゆる「中年の危機」映画なんですが、 この映画のおもしろいところが、俳優を支えるために一緒に働いてたチームジェイケリーのみんなにもそれぞれ家庭やうまくいかないことがあって、"中年の危機"が訪れるところです。 ジェイ・ケリーを支える人たちが、旅の間に一人、また一人と離脱していくんですよね。 ジェイ・ケリーは自分には仕事以外にもあると信じたくて、末の娘にすり寄ったり(?)、父親との関係を構築し直そうとしたり、上の娘と壊してしまった関係をやり直せないかと模索するんですけど、うまくいかないんです。 ノアバームバックって人間ドラマほんまにうまいなあ…… ジェイ・ケリーの元に最後まで残ってくれたのは、長年仕事のパートナーでマネージャーのロンだけなんです。ヘアメイクアーティストがいないから、ロンが映画祭のためにメイクをしてくれるんですけど、 向き合って、眉毛をマッキーでちょんちょん、って書いてくれるんですね。これがめちゃくちゃ美しいシーンで、ロマンスじゃん!!ってなりました。 おじさんとおじさんのロマンスが好きな人がこのシーンを見たらかなりグッとくると思いますので、良かったら見てください。説明が下手すぎるけど本当に良いので。 チーズケーキをいつも用意させるけど嫌い、というジェイ・ケリーがここでチーズケーキをたべて悪くない、って顔をするの、変化で好き。 ジェイ・ケリーは天性の俳優で、列車で人々の顔を笑顔で見ているシーンとかめちゃくちゃよくて、とっても好きなんですけど、あれは、役作りのための「観察」の趣があるんですよね。 でも、最後の映画祭のシーンで、スクリーンに映る自分の姿に見入る観客を見るジェイ・ケリーは、「おっ」という感じになっていて、 そのあと、「やり直せるかな、もう1テイク」で終わるのは本当にオシャレすぎる。 ノアバームバック監督、サイコーーー

ナイブズ・アウト:ウェイク・アップ・デッドマン

Netflix配信。 ライアン・ジョンソン監督。 見ました!ブノア・ブラン!(かけ声) ブノア・ブランがはじめて教会を訪れたとき、はじめは神秘を感じられるようなオレンジの光で教会のなかが満ちているのに、 ジャドが「ここをどう思います?」と聞き、「正直に?」と返したあとで、 教会の持つ暴力性、隠蔽体質などを批判し始めると日が翳って灰色になり、 ジャドが再び語り始めるとジャドの背後からオレンジの光が差してブノアブランを柔らかく包み込むの、信仰だ。 だれかの信仰が、信仰のない者のことも照らすことが出来るのかも知れないという可能性だ。 そして、最後のシーンでブノアブランが謎解きを始めようとしたとき、 同じように教会のなかでオレンジの光が差し、ブノアブランを照らすことで、 「恵みが必要だ」と敵への慈しみを覚えさせてラストシーンへとつながるのとても良かった。 全体に、これは、「信仰の見える化」みたいな話だったとおもうんですよね。 ブノアの信仰(ない)が、引き出されれること。 モンシニョールの信仰が、巨額の遺産の前に、はりぼてにすぎなかったのがわかってしまうこと。 自分の告白の責任をとろうとしたマーサの信仰。 そして、ジャドの信仰。こう(ファイティングポーズ)ではなく、こう(胸と腕を開いて誰かを受け入れる)。 信仰って、目に見えるものではないので、胸にそれを抱いていたとしても、抱いていなかったとしても、はたから見る分にはわからなくて、映画にしにくい題材だなあと思いました。 だからこそ、「死者が復活する」みたいなわかりやすさを今作の犯人は考えるし、 映画の演出としても、ブノアブランに光が差すみたいな力が必要なんだなと思って。 「教皇選挙」の時も、風が吹きましたね、というのを考えていた。 ・ジャドを教会に派遣したジェフリーライトすき♡アメリカンフィクション♡ ・ジェレミーレナー♡ナイブズアウトシリーズはMCU俳優を普通の俳優に戻す慈善事業とかをやってらっしゃる? ・アンドリュースコット♡ムチムチしとる。かわいいね。 ・ミラ・クニス♡美人が警察署長みたいな堅い役やって、女を出すシーン全然ないの徹底してるじゃん、まじすき…… ナイブズアウト、今後もとても楽しみなシリーズです!一生続いて欲しい!