シビル・ウォー
アメリカ合衆国から19の州が離脱、テキサス・カリフォルニア連合軍(WF)が、アメリカ正規軍と戦いワシントンD.C.へ向かって進軍するなか、
WFより先にD.C.に行き、インタビューを拒否し続ける大統領に一発インタビューをかまして写真を撮ってやるという決死の計画をもつジョエルとリーの記者とカメラマンのコンビ。
「タクシー運転手」のジャーナリストは、「光州の惨状を必ず報道するし、そうすれば状況は変わる」と信じてやっていたが、
シビルウォーの主人公リー・スミスは「戦場で写真を撮るたび祖国に警告しているつもりだったが、結局こうなった(内戦)」と言っている報道の力への信頼を失った戦場カメラマンなの、良すぎる。
リーの師である老ジャーナリスト・サミーと、戦場カメラマンになりたい駆け出しのジェシーを乗せて、4人でD.C.へ向かう、ロードムービーになっている。
NYからすすむうち、アメリカの土地が様々な形で傷ついているのを見せつけられる。
ジェシーが「トワイライトゾーン」と呼んだ、内戦中なのに素知らぬ顔をして生活している街で、
緑色のドレスを試着したリーの写真をジェシーが撮るところよかった。ショーウィンドウから光が差し込んでいて、なんかロマンチックなシーンだったな。
あと、不釣り合いと言えば、"ウィンターワンダーランド"みたいな楽しげなディスプレイの道の真ん中に兵士が1人死んでいて、車で進むと狙撃されるシーン。
怖いね。なんだか、荒廃したアメリカの地を進むという点で、ドラマ・ラストオブアスのことを考えたりしていたんですが、
ウィンターワンダーランドのやたらと腕のいい狙撃兵はラスアスのビル(人間不信のサバイバリスト)みたいなやつだったのかなと思いました。
そしてそのあと噂の怖すぎジェシー・プレモンスくんのシーンへ……
ジェシーとジョエルの記者仲間を拉致して死体を穴に埋めて石灰? をかけながら、何か話しているところに2人を助けるためにジョエルとリーは行くんだけど、
「お前はどの種類のアメリカ人だ?」は本当に怖いよ……トリガーにずっと指がかかってんのね、本当にね……
「ミズーリはどうして証拠を示せの州なんだ?」←死のなぞなぞですか!? 怖い!!
サミーが車で突っ込んできて助けてくれたけど被弾しました。
ジェシーがゲボーーーて吐いたけど、サミーの被弾で嘔吐ひえ〜の気持ち吹っ飛んだ。
サミーは亡くなり、政府軍は降伏済み、あとはワシントンD.C.を残すのみ、スクープを逃した……となりながらも、3人でWFに同行し撮影を行う。
ジェシーが夢中で戦場を撮るなか、リーは進軍についていくのがやっとみたいになってて、この人はカメラマンをやめてしまうのかな〜。と思っていたら、大統領専用車に大統領が乗っていないことを見抜いて、ホワイトハウスに入っていく。
この時の、リーの目元に光が当たる演出好き。カッケェ。
リーは、ジェシーがついてきたときにジェシーに「私が撃たれた時も撮る?」と訊かれていたが、
ジェシーを庇って撃たれ、それをジェシーは撮りました。
シビル・ウォー、キルスティンダンストがマジで良すぎたな……としみじみなったのですが、
エッ!? キルスティンダンストってジェシープレモンスの配偶者なんですか!? ジェシープレモンス、やるなあ!! MJやぞ!(サムライミ版)となった。
しかしあの怖すぎシーンをご配偶者様との共演で……と思ったら、元やる予定だった人が降板して代役でキルスティンダンスト経由でジェシープレモンスに打診してやることになったらしい。
それであれなの逆に怖さ増してきた 怖すぎます。
こわい映画だった。「タクシー運転手」を見た後だったので、あそこから四半世紀たち、ジャーナリズム自体が弱まっている? みたいなことを思っていたが、
戦場カメラマンがジャーナリズムを信じられなくなっているのは、受け取り手の問題ですよね〜とつらい気持ちに。
この超消費社会で、多少ショッキングな現実の写真を見たとしても、次の瞬間にはソシャゲの新しいガチャのことを考えているかとしれないし、好きな作家の新作のことを考えているかもしれないし。
実際、今年初めにあった石川の震災のことも、9月の奥能登豪雨も、時折思い出しては心をちょっと傷めるけれど、それ以外のときは覚えていられないし。
無関心、というのとも違って、なんか、やることが多すぎて……社会にもっと興味を持って生きようと思ったけど、この決意もまた、生活に塗りつぶされるのかもしれない。
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