METライヴビューイング サロメ
新演出サロメです。サロメ大好きなので見ました。
サロメという題材は好きだが、サロメのオペラの曲はそんなに好きな曲ないな〜。
音ハメがないから……(コラ!)
始まる前のキャストインタビューで、演出家が、新演出サロメはインスピレーション元はキューブリックの「アイズワイドシャット」「シャイニング」で心理スリラーだと語る。
サロメ役の俳優は「サロメに共感する、シーラとプリンセス戦士になった気分」と言っていて、現代〜〜〜になった。
シーラとプリンセス戦士といえば、Netflixで見られる女児向けアニメで、シーラは自分の所属していた組織が"悪"だと知り(スターウォーズの帝国軍にいた感じかな)、
組織から離れ、かつての友と剣を交えることになる……というのが大筋ですが、1期の途中までしか見てないので言わんとすることが、あまりわからん!!
でもこのアニメ自体はクィアロマンスとかの文脈で語られることが多い作品なので期待だな〜と思ったりする。
・上下に動く縦長いセットがすごい。いや本当にすごいな!?
このサロメは他人を待たない。ヨカナーンに会いたいと願い、他人が彼を引き連れてくるのを待たずに自分で降りてゆく。
象徴的だ〜、途中で折り返す長い階段を降るのは"黄泉の国へ降りていく"という雰囲気がある。いいね。
降りた先に、サロメ(小)が既にいるんですよね、これ、なんなんですか? 残心?
・7つのヴェールのダンスの演出をどう受け止めていいんだろう。
ストレートに受け止めると、サロメが幼い頃から受けてきた仕打ちを再現している、という図なんだけど、そんなにストレートに受け取っていいんですか!?(疑いの眼差し)
ダンスをみたがった父ヘロデはヤギの被り物をして椅子に座り、その向かいに同じくヤギの被り物をした男が座る。
七人のサロメが現れ、小さいサロメから順に1番大きいサロメにヴェールを取られて踊り、ヘロデと同じ被り物(ヤギ)をした紳士にそのたび虐げられる。
虐げられていると1番大きいサロメが遮ったりして逃すんだけど、これなんかこう、インナーチャイルド的な……? になった。
もしくはこう、がらがらどんなのかもしれない。いやそうすると1番大きな山羊にやっつけられちゃうからダメ。
最後は被り物の紳士がサロメを虐げるのに使った棒を取り上げてへし折るんですけど、これは父親との決別なのかな〜と思った。
そんな踊りを絶賛し、サロメの欲しいものをあげようと言うヘロデ。アホだよねこの父(素直な気持ち)
このサロメは他上で他人任せにして待たないので、ヨカナーンの首も自ら取りに行く。
またセットが上下に動いて、下の階にいくけど、そこにはすでに6人のサロメがいて、ヨカナーンの首を差し出す。
このサロメは、ヨカナーンの首を、銀の盆に載せない。
キスしたあと、椅子に座ったままのヨカナーンの胴体の上に切り離された首をのせてみせ、そこからグイッと物理的に"振り向かせて"キスする。
これめっちゃいいですね。狂気なんだけど、「おまえがわたしを見さえすれば、おまえはわたしのことを好きになったはず」という切々としたサロメの心情が表れていていいな。
ヨカナーンの首を手に入れたサロメの狂気を見て、ヘロデは「サロメを殺せ!」と命じるけど、胸を押さえて倒れ、
縦長の舞台が動き、サロメとヘロディアは月夜の砂漠に立ち、サロメは客席に背を向け歩き去る、というラスト、すごい。こんなんもうドライヴじゃん。
「悪い女の子はどこへでもいける」みたいなラストで、かなりハッピーエンドだったかもしれないと思いました。
・ヘロディアが自分の快不快にしか興味ないの可視化する演出はエグいなと思いました。
何? あの、建物の壁が開いてヘロディアの杯に酒を注いだり、ヘロディアの肉体に手を這わせる(ヘロディアもうっとりと身を委ねている)演出は。
ヘロデもヘロディアもサロメという1人の人間を見ずに、"娘である"、とか、"美しい少女である"という記号しか見ていないので、
会話しているようで上滑りしている感じがすごく出てて良かったな〜。
2人にとってサロメは自分を補完するための一個のアイテムみたいな、そんなふうに振る舞っていると感じました。
・ビキニで被り物している人が上の階でうろうろしてたの、マジで何?
・あとちょっと流しちゃったけど、サロメ、ナラボートのこと殺してましたよね? さすがbad girlですね
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