ラストディール 美術商と名前を失くした肖像
ラスト・ディール 鑑定士と顔のない依頼人みたいな話かな……と思いながら見はじめた。 途中で孫が出てきたとき、ジジイが弱いグラントリノ!?!!(そんなん成立しないだろ)と思ったけど、どちらの映画とも違っていて、こっちに転がっていくのか! という驚きがあってよかった。 尺からすると、落札できるまでが早すぎる……このあと一体何が起きてしまうんだ……って嫌な予感でいっぱいになってドキドキしていたんですけど(尺から予想しちゃうの嫌な見方だなと思っちゃうんですけどやめられない)金かき集めフェーズめちゃくちゃドキドキしちゃった。 「介護士のときはどうだった」と、商売は急ぐと失敗するとオットーに説いたくせに、オラヴィが金集めしたり顧客に買わせようとするのはめちゃくちゃ急いてて、言うは易し行うは難しだよなあ、と思った。 娘のところに食事に行って、借金の申し込みをして「うちだって楽じゃない、夫の借金を返してるし……」って言われて「で、いくらなら貸せる?」っつったのマジでジジイ……と思ったし、 オットーの貯金見て投資しろとか言い始めて貯金引き出させたときは、オイオイオイオイジジィおまえオイそれはあかんやろ! と思いました。 レアがキレるのも当たり前すぎる。 店の様子をPanasonicのブラウン管テレビに映った防犯カメラの映像で見せるのとか、 肖像画にサインがない理由について留守番電話に吹き込まれるのとか、 椅子くるくる〜を長写しにしているのとか、 最後のシーンで絵を包む布が風で煽られ肖像画の目が見えるのとか、 二人が歩み寄る足を踏み出した瞬間まで見せて終わるのとか、静かに見せてくれるシーンとても余韻があって良かった。 そういったシーンが多いから、レアに怒られるシーンとか、画廊に殴り込みに行くシーンとか、画商にオットーが声を荒げるシーンとかが映えるのかなあ。 オットーを美術館に連れてゆき、「人生を全うしたものにしか描けない」みたいな話をしていたけれど、オラヴィは最後まあまあ満足して逝ったと思いますし、オットーもオラヴィが手に入れたかった絵を手に入れられて良かったね、なんですけど、レアの気持ち〜! にはちょっとなってしまいました。 遺言の手紙を読んでも多分、わだかまりが全部消えるわけではないと思うし、3人で会いましょう、って家族関係を構築し直そうと提案して借金を申し込まれたのと...